★この記事で分かること★
- 「アレ」という言葉の意味
- 岡田監督が「アレ」という言葉を使い出したきっかけ
- 阪神のシーズンスローガン「A.R.E」の意味
- 「優勝⇒アレ」という言い換えの効果と限界
皆さん、こんにちは!けんた@ロスジェネ青春マガジン(@lost_gene_mag)です!
2023年のプロ野球、阪神タイガースが首位を走っており、久しぶりの優勝を期待させる展開になっています。
一方で、多くの阪神ファンは、「優勝」という言葉を意図的に避けています。
その代わりに、阪神ファンが使っているのが、「アレ」という言葉。
なぜ、阪神ファンは「優勝」という言葉を避け、「アレ」と言っているのか…。
本日は、元スポーツライターとして野球の取材にかかわっていた私が、「アレ」について、お話しさせていただこうと思います。
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岡田監督の思いで阪神は「×優勝」⇒「○アレ」
2023年の阪神タイガースは、「優勝」という言葉を「アレ」という言葉に言い換えています。
なぜ、このような、一見すると奇妙なことが起こっているのか。
その理由は、2023年の阪神タイガース監督に就任した、岡田監督の強いこだわりがあります。
岡田監督は、
という課題意識がありました。
2022年の監督就任直後、岡田監督は選手たちに、こう語りかけます。
岡田監督は、2023年の目標を「優勝」と置いた上で、その「優勝」という言葉によるプレッシャーを避けるために「アレ」という言い換えを行うこととします。
岡田オリックス監督時代にもあった「アレ」
実はこの「優勝」⇒「アレ」への言い換えは、今回が初めてではありません。
この言い換えのルーツは、2010年、岡田監督がオリックス・バファローズの監督を務めていたころにさかのぼります。
2010年のオリックス・バファローズ、交流戦において強さを発揮し、交流戦の優勝が見えてきます。
しかし、当時のオリックスは暗黒時代にあり、リーグ優勝はおろか、Aクラス入りさえままならないような状況で、「優勝」という言葉の重みにチームが押しつぶされそうになっていました。
そこで、岡田監督は、優勝のことを「アレ」と言い換え、この言葉が持つプレッシャーが選手に伝わらないようにします。
この結果、選手たちはのびのびとプレイできるようになり、交流戦の優勝を飾ることができたのです。
岡田監督の「優勝⇒アレ」言い換えが功を奏した瞬間でした。
「アレ」はチームスローガン「A.R.E」に
こうして、岡田監督による「優勝⇒アレ」の言い換えは、監督本人のみならず、チーム内の選手にも浸透します。
さらにはスポーツメディアも「アレ」という言葉を多用するようになり、
2023年の阪神タイガースの目標は「アレ」
という思いで、チームからファンに至るまでがひとつにまとまるに至ります。
そして、そんな状況に注目したのが、阪神タイガースの経営陣。2023年のシーズンスローガンを、なんと
にしてしまうのです。
この「A.R.E」は、建前としては、
- A:Aim!(目標)
- R:Respect!(敬いの気持ち)
- E:Empower!(パワーアップ)
の略である…ということにされていますが、誰がどう見ても「アレ」と言わんが為に、半ばこじつけのように英単語をセレクトしたことは明らか。
しかし一方で、2023年の阪神タイガースのスローガンとして、何よりふさわしい言葉が、この「アレ」であることも、また事実。
こうして、2023年のシーズンスローガン「A.R.E」は、多くの阪神ファンに好意的に受け入れられるに至ります。
ここまで「アレ」が普及すると、言い換えの意味はない?
こうして、2023年の阪神タイガースは、「アレ」という目標を掲げてシーズンを戦いました。
一時は負けが込むときもあったものの、全体的には好調で、8月末まで、おおむね首位を走り続ける状況になっています。
こうして、真実味を帯びてきた「アレ」…すなわち「優勝」。
ここまでは「優勝」という言葉を封印し、「アレ」という言葉に言い換えることで、妙なプレッシャーを感じないことに奏功してきた阪神タイガース。
しかし、シーズン終盤になり、マジックナンバーが点灯したりすると、たとえ「アレ」という言葉で言い換えていたとしても、さすがに「優勝」という現実が頭をよぎります。
しかし、ここで考えないといけないのは、「優勝」を「アレ」と言い換える意味。
そもそも「優勝」を「アレ」と言い換えた理由は、「優勝を意識しない」という目的のためです。
しかし実際は、マジックナンバーの点灯によって優勝を意識せざるを得なくなりますし、周辺が優勝を意識して、にわかに騒がしくなったりもしてきます。
「優勝」という言葉に現実味を帯びた中にあって、単なる言葉だけの言い換えには、そろそろ意味がなくなってきています。
そう、
優勝を「アレ」と言い換えただけで満足し、無邪気にはしゃいでいるようでは、「アレ」と言い換える意味がない
のです。
「優勝⇒アレ」の言い換えは、あくまで手段であって、目的ではありません。
チームが「アレ」に向かうためには、チームのみならず、私たちファンも、そして「アレ」後の経済効果を期待する社会全体も、もう少しだけ平常心でいなければならないのです。
9月14日、阪神「アレ⇒優勝」達成!
そうした状況の中、2023年9月14日、甲子園球場で行われた、阪神−巨人戦。
阪神はマジックを1にまで減らしており、「この試合に勝てば優勝」というところまで来ておりましたが、この試合も佐藤輝のホームランなどが豪快に決まり、宿敵・巨人に快勝。
試合終了後、岡田監督は、インタビューで、
と喜びを爆発させ、今日限りで「アレ」という言葉が封印されるに至りました。
次は「日本一」を何と言う?
一方で、次の目標は、日本シリーズを制しての「日本一」。これについて、岡田監督は、
と、今度は、日本一を意識しすぎないよう、別の言葉を探している旨、ファンに伝えたのでした。
まとめ
以上、今回の記事では、2023年の阪神タイガースが「アレ」という言葉を掲げて戦う背景について考察してみました。
「優勝」という言葉から生まれるプレッシャーから解放されるために「アレ」という言葉を使う岡田監督。
その背景には、オリックス監督時代の成功体験がありました。
2023年の阪神タイガースは「アレ」という言葉を上手く使ってチームを盛り上げ、実際に「アレ」に近づき、危なげなく「アレ」を「優勝」につなぐことに成功します。
しかし、今年の阪神タイガースが「アレ」だけで終わってしまっては、面白くないですよね。
ここまで来たら、次に狙うは、日本一。
「アレ」という言葉は、目標にとらわれすぎて、平常心を失うことの恐ろしさを、私たちに教えてくれました。
次の目標、日本一に向けても、引き続き、浮かれることなく平常心で、阪神タイガースのことを見守っていきたいと思います。
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