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「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」どんな話?トム・ブラウンとの関係は?

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★この記事で分かること★

  • 「やまだたいちの奇蹟」のあらすじと登場人物
  • 「やまだたいちの奇蹟」に登場する実在選手のエピソード
  • お笑いコンビ「トム・ブラウン」の名前の由来
  • 「やまだたいちの奇蹟」を無料で読む方法

皆さん、こんにちは!けんた@ロスジェネ青春マガジン(@lost_gene_mag)です!

突然ですが、皆さん、「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」というマンガはご存じですか?

1990年代前半、ジャンプ全盛期に連載されていた、野球マンガ。

そのストーリーは絶妙で、野球好きはもちろん、それ以外の人も、普通に楽しめる、通好みな名作なんです。

本日は、少年時代にこの作品を幾度となく読み返した私が、「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」について、お話しさせていただこうと思います。

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「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」とは

「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」

1991年から1994年まで、週刊少年ジャンプに連載されていた野球マンガです。当時のジャンプは、まさに黄金期とも言える時期で、

当時の主なジャンプ連載マンガ
  • ドラゴンボール
  • 幽☆遊☆白書
  • スラムダンク
  • ダイの大冒険
  • こちら葛飾区亀有公園前派出所
  • ジョジョの奇妙な冒険
  • HARELUYA II BØY

など、今でもなお語り継がれる、伝説のマンガが目白押し。

「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」は、こういった人気マンガたちと並んで、全14巻の単行本を出せるほどの連載を続けました。

そして、ジャンプにありがちな、中途半端なところで強制終了することなく、ストーリー全体をきちんと描き上げて連載終了できたという点においても、非常に貴重な作品です。

この作品は、ざっくりストーリーを説明すると、

球界のお荷物とされていたプロ野球チーム・アストロズ。

しかし、そのアストロズにかつて強く憧れていた山田太一は、実力不足ながら入団テストを受け、執念で入団。

一方、双子の弟・山田泰二は、そんなアストロズが嫌いで、読売ジャイアンツへの入団を希望していたが、アストロズの強行指名を受けてしぶしぶ入団。

アストロズは、プロ野球チームとしては堕落していたが、2人の活躍により、少しずつプロ野球チームとしての誇りを取り戻し、ペナントレース優勝を争う…

といったようなお話です。

「やまだたいちの奇蹟」主な登場人物

それでは、「やまだたいちの奇蹟」、主な登場人物をご紹介していきましょう。

実は二刀流!主人公・山田太一

本作の主人公。ポジションはショート。

まるで少年のような体格で、もともとはセンスも皆無と目されていたのですが、入団テストを経て、大好きなアストロズに入り、動体視力の良さと抜群の反射神経を武器に、一気に頭角を現します。

また、体が柔らかく、その柔軟性を活かして体を大きくねじってフルスイングする「ビッグバン打法」を編み出します。

この結果、打率こそ2割台前半にとどまるものの、ホームランバッターとして覚醒するのでした。

また、ストーリー中盤以降は、投手としても活躍します。ショートでの送球時、アンダースロー気味で強い球を投げたことから、これをきっかけにアンダースローの投手としても始動。

バッティングと同様に、体を大きくねじることで球に強いノビを与え、パームボールの一種である「びりびりボール」を武器に、投手としても活躍。

この山田太一、大谷翔平選手の「二刀流」を、マンガの中で一足先に具現化していた選手だと言えるでしょう。

ジャイアンツ愛からアストロズ愛へ!山田泰二

本作の準主人公。ポジションはピッチャー。

あらすじのところでも述べたように、もともとは将来を期待されるピッチャーで、読売ジャイアンツへの入団を強く希望したのですが、アストロズの強行指名で、しぶしぶ入団。

勝利への執念がないアストロズというチームの雰囲気が嫌いで、基本的には孤立した態度をとっていたのですが、その実力はホンモノで、ルーキーながら大活躍。

一方、山田太一の影響でチーム内に少しずつ活気が戻って来るにつれ、チームメイトとの関係も良化し、最後はアストロズというチームへの愛を表明するようになります。

しかし、そんな山田泰二は、「兄・山田太一と真剣勝負がしたい」という理由で、他チームへ移籍することになります。

このマンガはここでストーリーはここで終わってしまうので、山田泰二がどこへ移籍したか、そして真剣勝負の行く末は描かれておらず、さまざまな想像をかき立てられる終わり方をしています。

けんた
けんた
本人はもともと巨人を希望していましたが、実際そのとおりになったのか…

火の玉男の選手兼監督・三原脩

アストロズの選手権監督。

現役時代は、弱小アストロズにあってひとりハッスルプレイを連発するスター選手で、その様子を見た山田兄弟は、アストロズに心を惹かれるようになります。

監督としては、非常におおらかで、また固定観念にとらわれない采配や選手起用をする点が大きな特徴です。

また、選手兼監督の立場でもあり、最終戦ではなんと代打で登場します。

けいこ
けいこ
こちらも、後にヤクルトで選手兼監督となった古田敦也さんの「代打・オレ」を、マンガで一足先に具現化しているんですね。

才能は超一流!八木沼純

もともとのアストロズの4番打者。ポジションはサード。

天性の才能は抜群でしたが、アストロズの空気にやられて、ろくに練習をしなくなり、才能だけで勝負するバッターになってしまいました。

そうした様子は「史上最低の四番打者」と揶揄されるほど。

しかし、アストロズに入団後、ひたむきに野球に取り組む山田太一の影響を受け、いつしか前向きに野球に取り組む、主力選手へと変貌するのでした。

東大法学部・司法試験合格の頭脳派、平田昭彦

八木沼と同期入団。ポジションはもともとショート。

東大法学部卒で司法試験合格」という、とてつもないエリートコースを歩んでいながら、アストロズへ入団したものの、アストロズの空気にやられて、彼もまた、やる気をなくしてしまっていました。

しかし、彼もまた、山田太一の影響を受け、野球への情熱を取り戻します。

バッティングで何かに秀でた選手ではなかったのですが、配球を読むことに長けた頭脳派プレイヤーであり、その能力を活かすため、ショートからキャッチャーへ転向。

山田太一のびりびりボールに苦しむなど、キャッチング技術はそれなりでしたが、アストロズの扇の要として欠かせない人物になるのでした。

 

実在のプロ野球選手も登場!

そしてこのマンガの、個人的に一番すごいと思うところが、これ。

実在のプロ野球選手が登場し、架空のキャラクターと試合を繰り広げること

そう、このマンガでは、アストロズの個性豊かな選手たちと、1990年代前半に実際に存在したプロ野球チーム・プロ野球選手が試合を行うのです。

そんな「マンガとリアルのコラボ」、いくつか、特徴的なシーンをピックアップしたいと思います。

けんた
けんた
ちなみに、マンガの中のセ・リーグは、6球団+アストロズの7チームで構成されています。

ヤクルト・野村監督に弱点を見抜かれる山田泰二

アストロズ、開幕戦は野村監督が率いるヤクルトスワローズ。

ルーキーながら開幕投手に指名された山田泰二は、その実力を遺憾なく発揮し、威力あるストレートと変化球を織り交ぜながらゲームメイクをするのですが…

ヤクルトの知将・野村監督は、ピッチングフォームの違いから、球種を読むことに成功。ここでヤクルト打線が山田泰二を捕らえるのです。

ヤクルトファンにとっては心強く、それ以外のチームのファンにとっては恐ろしい、野村克也監督。彼の知恵は、マンガの中でも遺憾なく発揮されているのでした。

「もっとも点の取りにくいピッチャー」阪神・中込

この作品が描かれていた1992年、阪神タイガースは暗黒期の中で優勝争いに食い込めた、数少ないシーズンでした。

そんな阪神、当時のエースが、中込。重い球を武器に、長打を許さない、パワー型のピッチャーです。

欄外の注釈には「今、もっとも点の取りにくいピッチャー」と書かれており、当時の中込に、いかに安定感があったかが分かります。

けいこ
けいこ
中込さんは、その後いろいろありましたけどね…

ちなみに、時のキャッチャーが、山田勝彦で、ファーストが現阪神タイガース監督の岡田彰布

なんとも、時代の流れを感じさせてくれます。

オールスターでびりびりボールを後逸する古田

オールスターゲームで、山田太一はピッチャーとして登場。

オールスターは投手は3イニング登板という縛りがある中、対戦するバッターをことごとく三振に切って取り、

「あの江夏豊に並ぶ、オールスター9者連続奪三振を成し遂げるのでは?」

という期待が胸を打ちます。

そんな中、9人目のバッターを三振に仕留めた際、なんとキャッチャー・古田がびりびりボールを後逸。

こうして、10人目のバッターとの対戦が生まれたのですが、山田太一はこれも三振に切って取り、江夏の記録を塗り替える、「10者連続奪三振」を達成するのでした。

このシーンは、

  • 実在する偉大な選手の記録を、マンガとはいえ塗り替えさせたこと
  • 実在する名キャッチャーのエラーを描いたこと

という2点において、当時、すごく驚いたことを、今でも覚えています。

お笑いコンビ「トム・ブラウン」の由来はこのマンガ!

ところで、全然話は変わるのですが、お笑いコンビ「トム・ブラウン」。

実はこのコンビの「トム・ブラウン」、その名前の由来が、「やまだたいちの奇蹟」にあるんです。

やまだたいちの奇蹟に登場する、アストロズの助っ人外国人、トム・ブラウン。その名前をとって、このコンビ名がつけられています。

体格に恵まれず、メジャーでは全く活躍できなかったのですが、野球をやりたい一心で、日本語を完璧にマスターして来日。

アストロズでは、強肩と外角低めを得意とするバッティングで、大活躍を見せるのです。

この「やまだたいちの奇蹟」自体が地味なマンガの上、その中でも決して主役とは言えない人物の名前から、コンビ名を付けた、トム・ブラウン。

「やまだたいちの奇蹟」愛好家として、そのセンスには驚くばかりです。

まとめ

以上、今回は「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」について、ご紹介させていただきました。

弱小球団を個性派選手がペナントレース優勝にまで導く、というストーリーは、ある意味においてありきたりなのかもしれませんが…

登場人物が個性的なこと。

そして実際の野球選手が、その個性を活かしながら描かれていること。

こういったところから、非常に面白く、そして見応えのある野球マンガとして、今でも語り継がれています。

野球マンガというと、古くは「ドカベン」、最近だと「MAJOR」「ダイヤのA」あたりが定番ですが…

この「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」も、かなり面白いですよ!

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