★この記事で分かること★
- 37年前に上映されたマリオの初代映画「スーパーマリオブラザーズ・ピーチ姫救出大作戦!」のストーリー
- 初代マリオ映画が「黒歴史」扱いされている理由
- 和田アキ子が初代マリオ映画について語った内容
皆さん、こんにちは!けんた@ロスジェネ青春マガジン(@lost_gene_mag)です!
マリオをテーマにした映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が大ヒットしていますね。
日本のみならず、今や世界的大ヒットコンテンツであるスーパーマリオ。
それを、「ミニオンズ」「シング」シリーズなどを手がけるイルミネーション・スタジオと任天堂がタッグを組んで映画化したこの作品は、私たち大人世代から子どもたちまで、幅広い世代に人気を博しています。
さて、そんな映画について、こんな声を聞きます。
いえいえ、違うんです。
あまり知られていませんが、
んです。
本日は、今話題の「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」ではなく、それよりずっと前に制作された、初代スーパーマリオの映画について、お話ししようと思います。
知ってた?初代マリオの映画は1986年!
2023年4月に公開された、スーパーマリオブラザーズの映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」。
実はここからさかのぼること37年前、1986年に、スーパーマリオブラザーズの映画は制作されていました。
その名は
スーパーマリオブラザーズ・ピーチ姫救出大作戦!
これは、当時リリースされた「スーパーマリオブラザーズ2」のタイアップ映画として公開されたものです。
なお、これ以降、本稿では、「スーパーマリオブラザーズ・ピーチ姫救出大作戦!」のことを「初代マリオ映画」と称します。
初代マリオ映画「ピーチ姫救出大作戦」のあらすじ
さて、この初代マリオ映画、どんなあらすじだったのでしょうか。
以下、ネタバレを含みますので、ご覧になりたい方のみ、クリックしてご覧ください。。
ファミコンにいそしむマリオ。
そのテレビ画面から、助けを求めるピーチ姫と、さらおうとするクッパ大王が登場します。
ピーチ姫にひと目ぼれしたマリオは、子犬の「キビダンゴ」に導かれ、弟のルイージとともに、きのこ王国へと向かいます。
マリオとルイージは、クッパを倒すために必要な「3つのパワール」を手に入れ、クッパを倒すことに成功。
これでマリオはピーチ姫と結ばれる…かと思いきや、クッパを倒したことによって、子犬のキビダンゴにかけられていた魔法が解け、王子の「ハル王子」に戻ります。
恋破れたマリオは、現実世界に戻ってきて、そしてこのお話は終わります。
というものです。
初代マリオ映画の大きな特徴
さて、この初代マリオ映画。
今、多くの人たちが知っているスーパーマリオの世界観とは異なる箇所が見られたり、声優の起用にクセがあったりと、最近のマリオしか知らない人からすると「えっ?」となる、大きな特徴があります。
ということで、この初代マリオ映画の特徴、ネタバレにならない程度に、見ていきましょう。
ルイージが「お金に目がない欲張り」キャラ
マリオの弟・ルイージ。
一般的なルイージのイメージというと、「兄のマリオを慕う、まじめな弟」というキャラクターですよね。
実際、最新のマリオ映画でも、ルイージはそのようなキャラクター設定で描かれていました。
でも、そのイメージを持ったまま初代マリオ映画のルイージを見ると、あっけにとられること間違いなし。
なんと、初代マリオ映画のルイージ、「お金に目がない欲張りキャラ」という設定にされているんです。
とにかくコイン集めに目がなかったり、宝石ばかりに気を取られていたり、ピーチ姫よりもお金が大事だったり…。
ルイージに、こんなひどいキャラ設定がされていたのは、これが最初で最後だと言っても良いでしょう。
ピーチ姫の声優が山瀬まみ
この映画、声優の起用法にもなかなかクセがありました。
ピーチ姫の声優には、山瀬まみが起用されています。この頃の山瀬まみは、アイドルキャラとして売り出されていたのですが、それゆえ(?)か、声優のスキルは全くなく、
とマリオに向かって助けを求めるその声のあまりの棒読みさは、多くの子どもたちを呆然とさせたものでした…。
クッパの声優が和田アキ子
そして、クッパの声優は、なんとあのゴッド姉さん・和田アキ子が起用されています。
和田アキ子といえば、今や芸能界のご意見番としての地位を確立したあのお方ですが、この頃は、アニメで悪役の声優をこなすような人だったのです。
そして、こちらは先述のピーチ姫とは違い、なんだか妙にハマっているんです。
初代マリオ映画、なぜか「黒歴史」扱い?
このように、初代マリオ映画、任天堂がタイアップ作品として制作している上、著名な芸能人をゲスト声優として起用するなど、当時はかなりの話題となった…
そう、「話題となった」はずなのですが、2023年現在、この作品について公に語られていることは、ほとんどありません。
そして、映像作品として、VHSでは残されているものの、DVDなどになっていることはなく、今や、この初代マリオ映画について、正規ルートで見ることは、事実上不可能になっているのです。
「1986年、あのスーパーマリオが映画になった」。
スーパーマリオの歴史について語る上で、決して外せないトピックであるはずなのに、2023年に、何事もなかったかのように、スーパーマリオが映画化されている…。
そう、要は
この初代マリオ映画、完全に「黒歴史」扱い
されてしまっているのです…。
なぜ初代マリオ映画は「黒歴史」扱いなのか?
この初代マリオ映画が「黒歴史」扱いされてしまっているのは、なぜなのか。
黒歴史であるがゆえに、誰も「公式な見解」は表明してくれていないのですが、想像される理由は、おおむね次のとおりです。
ルイージのキャラ設定がひどすぎる?
先述のとおり、この初代マリオ映画において、ルイージには「守銭奴」とでもいうような、とてもマリオと同格のヒーローとは思えないキャラ設定になっていました。
一方、今のルイージは、マリオと同等の主人公級でありますし、「ルイージマンション」のように、彼単体でゲームの主人公になれるほどの人気を博しています。
この状況で、守銭奴ルイージを見せてしまうと、これ以降に任天堂が作り出してきたルイージのイメージを壊してしまうことになりかねず、積極的に見せられないのでは…と推測できます。
山瀬まみのイメージダウンにつながる?
こちらも先ほど書いたこととの重複になりますが、この初代マリオ映画、声優の山瀬まみの演技がかなり話題になってしまいました。
当時はアイドルとして売り出す予定だった山瀬まみですが、その後バラエティ色を強めて芸能界で活躍したのは、既に皆さんご存じのとおり。
そういった中で、山瀬まみが「アイドルとして声優にチャレンジした」という事実が実は黒歴史だったのでは…という説もあります。
沈黙を破り、和田アキ子が初代マリオ映画に言及!
しかし、この初代マリオ映画の「沈黙」は、2023年5月7日、ついに破られるのです。
禁断の扉を開けたのは、クッパの声優を務めたゴッド姉さん・和田アキ子。
彼女が、5月7日、TBS系「アッコにおまかせ!」で、現在のマリオ映画のフィーバーぶりについて触れる中で、「自分も昔、マリオ映画に声優で出た」ことに言及しました。
大ヒット中の映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』について、歌手の和田アキ子が7日放送の『アッコにおまかせ!』(TBS系)でコメント。過去にマリオ映画で声優を務めたことを振り返った。
(中略)
これについて和田は、「私がね、デビューしてちょっとくらい…」とマリオ映画についての思い出を語り始める。
和田は「ちょっとくらいっていうか、だいぶ経ってから、声の吹き替えをやって」と、マリオ映画で声優を務めた過去を告白。演じたキャラを「クッパ大王」と明かすと、共演者は驚きのリアクションをとる。
※2023年5月8日、Sirabee記事「和田アキ子、マリオ映画声優の過去を激白 「クッパ大王をやったんだけど」より引用
公式な場で、初代マリオ映画について言及された記録はほとんどありません。
ですので、今回の和田アキ子のテレビでの発言は、まさに長きにわたって封印されてきた、初代マリオ映画についての貴重な記録ということになります。
事実上「黒歴史」扱いされてしまっていた、初代マリオ映画。
それに、出演者が全国ネットのテレビで言及したという事実は、多くの初代マリオ映画ファンに、驚きと歓迎をもって迎え入れられたのでした。
まとめ
今回、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の大ヒットを機に、今から37年前に制作されたものの、最近は「黒歴史」扱いされてしまっている、初代マリオ映画「スーパーマリオブラザーズ・ピーチ姫救出大作戦!」についてお話ししました。
最近のスーパーマリオの世界観からすると、少し違和感のある設定と、個性的な声優起用。
そういった影響もあってか、「黒歴史」扱いを受け、長きにわたって公式に語られることはなかったのですが、クッパの声優を務めた和田アキ子がテレビでこのことを語ったことにより、沈黙は破られました。
確かに、今となっては違和感のある設定や世界観もありますが、37年前、まだ子どもだった私は、この初代マリオ映画を見て、
と、とても感動したことを、昨日のことのように、覚えています。
それだけに、「黒歴史」扱いされて、なかなか作品に触れる機会が得られなかったり、情報を得る機会が少なかったり…
加えて、今回、新しいマリオ映画が上映されているにもかかわらず、当時の作品についての言及もほとんどない…。
言うなれば「初代マリオ映画が、なかったことにされている」ことに、私は、とても寂しい思いをしてきました。
そんな中、当時、クッパの声優を務めた和田アキ子が、ついにこの作品に言及してくれました。
さまざまな「大人の事情」が交錯する中、あの初代マリオ映画を再び見ることは、現実的には難しいのかもしれません。
でも、それなら、せめて当時の思いを、こうやって記録に残して、
ことを、後世に向けて、書き残しておきたいな…。今回の記事は、そんな思いで、作成いたしました。
今回のマリオ映画も素晴らしいですが、その37年前に、初代マリオ映画が上映され、当時の子どもたちに、大きな感動を与えました。
皆さん、どうかこのことを、心の片隅にでも、とどめておいてくださいね!